イタリアの日常

San Valentino ヴァレンタインデー

2月14日はイタリアでもヴァレンタインデー。イタリア語ではS. Valentino サンヴァレンティーノ。

イタリアでは恋人や家族などに贈り物をすることが一般的でこの時期にはスーパーや商店、タバッキなどにはペルジーナ社のバーチチョコレートや赤いバラなどを見かけるようになる。

このヴァレンタインデー。起源はローマ時代までさかのぼり、当時のローマ皇帝クラウディウス2世の時代。軍事力強化策として若い兵士たちが戦うに向かうにあたり、家族がいると士気が下がるという理由で兵士が結婚することを禁止した。司祭だったヴァレンティヌス(ヴァレンタイン)はその考えには反対で、愛する人と結婚できないの兵士たちをかわいそうに思い、命令に反し内緒で結婚式を取り行っていた。

そのことを聞きつけた皇帝はヴァレンタイン司祭を処刑してしまう。その処刑された日が2月14日であった。当時ローマでは2月14日は結婚の女神ユノの祝日であり、翌日から始まるある祭りの生け贄として斬首された。

古代ローマ神教では2月15日からルペルカーリア祭というものが行われていた。受胎能力の神ルペルクス神を祝うものでありローマ創設者双子のロムルスとレムスを育てたと言われる狼を祝うものであり、豊穣、繁栄を祈願する祭であった。

その内容はなんとも過激で全裸の男性が町中を走り回りながら女性を鞭で打つ、というもの。意味不明だがそうすることで安産祈願、子宝祈願出来ると信じられていたそうで女性は自ら進んで鞭で打たれたそうな…

それだけでは終わらない。普段は別々に生活していた男女はこの祭りの期間は解禁。男女ひと目を気にせずやりたい放題という始末。この祭りでそのまま恋に落ち結婚するケースも多かった。

民衆には大人気だったこの祭りは1000年以上続いた。

やがてローマ帝国にキリスト教が普及し、国教となった。ローマ教皇ゲラシウス1世はこの1000年以上続く異教徒の野蛮な祭りを禁止することを決定する。

Marika

イタリア在住15年 北海道生まれだけど寒さに弱い 海と旅行とトラットリアが好き ワイン好きが功を奏しイタリアソメリエの資格を持つ

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